【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)の執行機関トップである欧州委員長に指名されたフォンデアライエン独国防相が欧州議会内の親EU会派からの支持獲得に苦戦している。独仏主導の「密室人事」への反発が広がっているためだ。就任に必要な過半数の賛成を得るため、同氏は政治的立場の異なるEU懐疑派に支持を求めた。
「具体的な提案が聞けなかった」。10日、親EUの第4会派「緑の党・欧州自由連合」(74議席)のケラー緑の党党首はフォンデアライエン氏との面会後、委員長就任に反対すると表明した。
同氏は2050年に温暖化ガス排出を実質ゼロにする目標に前向きだったが、環境税など具体策には曖昧だったという。
5月下旬の欧州議会選では、親EUの4会派が定数(751議席)の3分の2超を確保した。ところが最大会派が推す候補が委員長になる議会のルールに従わず、マクロン仏大統領とメルケル独首相の取引でどの会派の候補でもなかったフォンデアライエン氏が指名された。
同氏が所属する中道右派の第1会派と中道リベラルの第3会派は支持する方向だが、両派合わせても290議席と過半数に届かない。
鍵を握るのが、親EUで各国の中道左派政党が集まる第2会派の欧州社会・進歩連盟(S&D、154議席)だ。会派内の南欧勢は支持に回るとみられるが、指名過程を問題視するドイツ社会民主党(SPD)議員たちが反対の意向を示す。
同胞に足を引っ張られる事態に、同氏は9日、第6会派の欧州保守改革(ECR、62議席)に協力を求めた。欧州紙によるとECRは承認に前向きな姿勢だが、ECRの中核はポーランド政権与党の「法と正義」で欧州委と司法の独立の解釈を巡って対立を繰り返す。
EU統合推進派のフォンデアライエン氏との政治的な隔たりは大きい。ECRの取り込みで議会承認のメドは立ちつつあるが、支持基盤の「ねじれ」は初の女性委員長としての求心力に影響を及ぼす可能性もある。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47235000R10C19A7FF2000/
2019-07-11 06:42:00Z
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